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A-3 そもそも「投資」とは何か

A-3-1 「投資」とは何か
株式投資の「投資」とは何でしょうか。世界最大の投資家ウォーレンバフェットも師と仰ぐ、バリュー株式投資の祖、米国経済学者のベンジャミン・グレアム氏曰く、

投資とは「詳細な分析に基づいたものであり、元本の安全性を守りつつ、かつ適正な収益を得るような行動」

をさすようです。キーワードは「詳細な分析」「元本の安全性」「適正な収益」です。

「詳細な分析」

「詳細な分析」に基づくということは、企業の実態を調査してから株式を買うということです。個人投資家の場合、ファンドマネージャー()のように会社を訪問して社長から話を聞いたりして調べるわけではありませんが、賢明なる投資家になるためには出来るだけ会社の財務状態はもちろんのこと、その企業が作っている製品やサービスを調べますし、経営者はどんな人かも調べます。時間があれば実際に足を運んでその企業のチェーン店にいってみるとか実際に製品やサービスを使ってみるというのもとても勉強になる行為です。

「元本の安全性」

「元本の安全性」を考慮するということは、一か八かにかけて当たれば増え外れれば元本を減らすというギャンブル行為を行わないということです。株価が一ケタ台〜数十円などの株式に資金をつぎ込むのもギャンブル行為になりやすいです。またバブルのような高値を追うようなときに買うと、バブルがはじけると暴落するのでそのような時には買わないということです。また、株価が暴落して危険な状態にならないようにリスク管理も考えます。

「適正な収益」

「適正な収益」ということは、企業の成長に合わせて株価や配当が増えていくということで、短期間で一気に増やすことを目的として株式を買わないということです。

これら3つ、「詳細な分析」「元本の安全性」「適正な収益」を考慮しない行為は「投資」とはいえないということです。本物の投資家を目指すにはこれは非常に大事な点なので覚えておくとよいでしょう。そして自分が株式を買うときにこの3つを満たしているかを常に考えるようにしましょう。



A-3-2 株式投資と植物は似ている
株式投資を植物に例えることもできます。植物は「」を植え、その種が「成長」し、大きく育つと「果実」をつけます。同様に、投資とは会社などに「出資」することであり、その会社が「成長」すると、やがて会社が利益を積上げ配当を出したりするのです。つまり、植物も会社もある程度の長い期間をかけて成長していくものです。
植物      会社
 ↓       ↓
 種       出資
 ↓       ↓
成長      成長
 ↓       ↓
果実     配当・優待・株価上昇
ということは、会社が1日で何十パーセントも成長するということは基本的にありえませんから、株式の日々の乱高下というのは思惑のみで動いているということになります。株式の短期売買というのは会社に投資するということとは無関係な行為ということになります。

短期売買で値幅をうまくとらえたほうが儲かるように思えますが、実際にやってみるとそれはなかなか困難である事が分かります。

理由はいくつかありますが1つは近年アルゴリズム売買()というものが増えており、個人投資家が短期的に稼ぐというのは非常に難しくなってきています。

またもう一つの理由は人間の心理(投資の心理とは別物)が邪魔をするからです。よくある例を挙げますと

・TVなどで連日、日経平均暴落のニュースを聞き、含み損を抱えると自分も売りたくなる ・毎日高値を更新していくとつい自分も乗り遅れまいと買いたくなる ・株価が下落して損切り()した後に株価が高騰して売った値段より高くなると心理的に買えなくなる ・売却し利益確定して儲かったと思ったら、そこから怒涛の上昇をして逃がした魚について思い悩む ・逃がした魚は大きいと確信が持てるくらい上昇すると買いたいという心理状態になり高値掴みになる ・良いニュースが出たので買ってみたら株価が暴落する ・悪いニュースが出て損切りして売ったら株価高騰する ・損切りライン(ロストカット)をつけていたら見事にそこまで下落して売却させられた後高騰する

このように、人間の通常の心理をあざ笑うかのように不思議な動きをするのが相場というものなのです。短期的に株価がどう動くかは誰にも予想できないのです。なので短期間の値動きにとらわれると資金は減るばかりということになります。


まとめ

・投資とは「詳細な分析に基づいたものであり、元本の安全性を守りつつ、かつ適正な収益を得るような行動」
・「投資」のキーワードは「詳細な分析」・「元本の安全性」・「適正な収益」
・会社が1日で何十パーセントも成長するということは基本的にありえない
・短期的に株価がどう動くかは誰にも予想できない


用語解説

※ファンドマネージャーとは
他人の資金を預かって運用する人、運用責任者のことをいいます。

※アルゴリズム売買とは
ヘッジファンドや機関投資家などがスーパーコンピュータを駆使して0.001というような超短期的な売買を繰り返し利ざやを稼ぐ方法で、近年は人間の心理まで組み込まれたアルゴリズム売買が発達しており、個人投資家のストップロス(ロスカット)などを発動させるために暴落させるような売買をするので、個人投資家が短期的な利ざやを稼ぐのは難しくなってきています。

※損切りとは
ロストカットとも呼ばれます。短期売買において含み損を抱えたら早いうちに売って損失を最小に抑えるということです。よくある投資関連の本では損切りの重要性が説かれます。これは短期売買志向の人には好まれる方法です。しかし中長期的な投資の場合は正しくありません。後述しますが損切りには大きな落とし穴(アルゴリズム売買が個人投資家のロストカットを狙って一時的な暴落をさせるなど)があります。もちろん中長期的な投資の場合の場合でも想定していなかった事態(会社の出した決算書に嘘があって会社の存続自体が危うくなったなど)が発生した場合は損切りすることはあります。


お勧め参考図書

世界最大の投資家と言われるウォーレン・バフェット氏が師匠と仰ぐベンジャミン・グレアム氏の古典的名著。これを読まずにバリュー株投資家の名は語れません。
『推薦度』 S=必読 / A=かなり良書 / B=良書 / C=時間があれば是非
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割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法
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